ポータブル電源2000Whはどのくらい使える？10種類の家電で徹底検証！

「ポータブル電源2000Whって、どのくらい家電が使えるの？」

容量2000Whは「ポータブル電源大容量」クラスに分類され、災害時の電源確保に最適と言われています。

そこで今回は、 ポータブル愛用中の私が実際に2000Whのポータブル電源を使って実験してみました！

各家電の実験結果とともに、家電を使うコツやおすすめポータブル電源も紹介します。

それでは早速実験スタートです！

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実験につかったポータブル電源：Jackery (ジャクリ) 2000New

今回は2024年発売のJackery (ジャクリ) 2000Newというポータブル電源で実験してみました。

2000Whクラスの商品で最も軽量＆コンパクトな商品で、その使いやすさから2万台最速販売記録を記録するほど爆売れしているモデルです。

>>【漫画解説あり】Jackery 2000Newの使用感レポートはこちら

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実験結果の早見表：使った家電の消費電力と使用時間まとめ

今回の実験のポイントは「日常で使う家電がどのくらい動くか」です。

停電時に使いたい、または使う可能性がある家電をピックアップして実験しました。

実験結果早見表

家電	消費電力	充電100％使用時の稼働時間
冷蔵庫	276kWh/年	24時間6分
炊飯器	1075W	6時間6分（6回炊飯）
電子レンジ	1200W	1時間40分
電気ケトル	1250W	1時間40分
IHコンロ	700W	3時間20分
ホットクック	800W	4時間30分
食洗機	850W	2時間56分
ドライヤー	1200W	1時間40分
小型ファンヒーター	600W	3時間20分
電気毛布	10W	133時間（＝5日13時間）

この充電100％の稼働時間は、1回の家電使用をもとに算出した理論値です。

実際の計測値や実験詳細は次章から詳しくレポートしていくので、気になる家電からチェックしてみてくださいね。

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【冷蔵庫】2000Whポータブル電源でどれくらい使えるか

停電して一番困ることは冷蔵庫が使えず、食品がダメになる事です。

停電に関するこちらのアンケートでは、74.9%の方が「使えないと困る家電」に冷蔵庫を挙げています。

そんな停電時に使いたい家電No.1の冷蔵庫がどれくらい使えるか、実験してみました。

参考文献：ソーラーパートナーズ「【蓄電池アンケート調査結果】停電で困ることランキング」

実験に使った冷蔵庫の詳細

2023年に購入した比較的新しいモデルで、4～5人家族用の大型冷蔵庫です。

省エネ機能にも優れているため、ポータブル電源でも長時間使えました。

実験に使用した冷蔵庫。かなり大きいです。

実験結果＆考察

使用時間	使用充電量
12時間	42％
24時間6分	100％

冷蔵庫に関しては、実際にポータブル電源の充電が0％になるまで使ってみました。

なんとまる1日以上使え、24時間6分使えるという実験結果に！

冷蔵庫は消費電力が低いので、2,000Whクラスのポータブル電源であればかなり長時間稼働することができます。

下記記事では実験過程や長時間使うためのポイントを詳しく解説しているので、是非参考にしてみてくださいね。

>> ポータブル電源で冷蔵庫を使う！実験レポート

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【炊飯器】2000Whポータブル電源でどれくらい使えるか

停電時に困る事でいうと「調理家電が使えず、料理ができない」という点も挙げられます。

日本人の主食は米ですから、停電が長引けば炊飯器でご飯を炊きたい！なんてシーンも出てくるはず。

我が家の5.5合炊き炊飯器で実験してみました。

参考文献：ソーラーパートナーズ「【蓄電池アンケート調査結果】停電で困ることランキング」

実験に使った炊飯器の詳細

2017年モデルで少し古めの商品で、マイコン炊飯器より消費電力が高いIH炊飯器です。

数年前のモデルなので、今のモデルは型が変わっていました。最新モデルはこちらです。

参考文献：クラシル比較「 炊飯器の消費電力は？」

実験結果＆考察

使用時間	使用充電量
55分（1回炊飯）	15％
6時間6分（6回炊飯）	100％

55分と少し長めの炊飯コースを使ったところ、一度の炊飯で15％充電を使いました。

炊飯器の種類によっても差は生じますが、6回は炊飯器でご飯が炊ける結果に。

【左】炊飯時【右】保温時の様子 ※タップorクリックで拡大出来ます

85％も充電が残りますが、停電時には他の家電とのバランスも重要。

電力使用量が高めであることは変わりないので、一度くらいの使用にとどめた方が良さそうです。

【電子レンジ】2000Whポータブル電源でどれくらい使えるか

温めたパックご飯を食べたら心も身体もポッカポカ。

電子レンジが使えれば非常時でも「食」と「温かさ」を確保でます。

おなじみ「サトウのごはん」あたためを想定して実験してみました！

実験に使った電子レンジの詳細

「油なしで唐揚げが作れる」ことで有名なウォーターオーブンです。

鉄板が2段入る大型モデルですが、今回はこのレンジ機能を使用して実験しました。

実験結果＆考察

使用時間	使用充電量
2分（600W設定=消費電力1200W）	2％
1時間40分（600W設定=消費電力1200W）	100％

「サトウのごはん」のあたためは500W/600Wで2分です。（参照：サトウ食品）

電子レンジでひとつ注意したいのが、「600W」に設定した時の消費電力は「1,200W」と2倍になる点。

設定ワット数＝消費電力と勘違いしたままで使うと、想定の半分の時間で充電を使い果たしてしまうのでご注意ください。

【実例】600W設定時の消費電力は約1,200W

またカバーがプラスチックで出来ているポータブル電源で電子レンジを使う際、アース線は不要です。

アース線の扱いについてはJackery公式「6. ② ポータブル電源と電子レンジに関するよくある質問」に詳細が書かれていますのでぜひご参考ください。

参考文献：ドコモでんき「600Wの電化製品の電気代は？」

【電気ケトル】2000Whポータブル電源でどれくらい使えるか

一瞬でお湯を沸かしてくれる電気ケトルがあれば、停電時に温かいスープやインスタント麺を調理する事もできます。

災害時はどうしても不安になりがちですが、心も身体もポッカポカになる事でしょう。

災害時の食事と防寒対策に大活躍する電気ケトルがどのくらい使えるか実験してみました。

実際に使った電子レンジの詳細

電気ケトルの代表格ティファールを使用しました。

何段階か温度調整が出来る商品ですが、今回は100度まで沸騰させて実験しています。

実験結果＆考察

使用時間	使用充電量
2分	2％
1時間40分	100％

0.8Lの水で満タンにしてケトルを沸騰してみたところ、2％の使用量でした。

インスタントスープの使用水量は一般的に150mlほどなので、充電2％で5人分のスープを作ることができます。

こちらは使用時の液晶画面です。定格出力1250Wですが、1270W前後まで上振れすることがありました。

ケトルの使用時間を延ばすコツは設定温度を低くして消費電力を下げる事。

インスタントスープは粉末が溶けにくくなるので適しませんが、お茶や白湯で身体を温めたい時は温度を低くして使うのがオススメです。

【IHコンロ】2000Whポータブル電源でどれくらい使えるか

火事のリスクがあるので災害時はガス調理を避けるのが無難ですが、この時活躍するのがこのIHコンロです。

子供が小さくても比較的安全に使えるIHコンロがどれくらい使えるか実験してみました。

実験に使ったIHコンロの詳細

最高1400Wの火力で調理ができるIHコンロを使用しました。

7段階に調整できるのですが、今回は700Ｗ相当の中火力で使用し実験しました。

実験結果＆考察

使用時間	使用充電量
6分	3％
3時間20分	100％

実験では卵入りの納豆チャーハンを作りました。加熱時間が6分と短めのメニューですが、使用充電量は3％。

倍の12分調理をしても6％の使用量なので、停電時でも日常に近い調理が出来そうです。

IHコンロ使用時の様子（アプリ）

たっぷり稼働できるとはいえ、災害時にポータブル電源の充電はとっても貴重。

使用充電量を節約するために、火が通りやすい材料を使用したり、可能な限り火力設定を下げると良いですね。

【ホットクック(電気調理鍋）】2000Whポータブル電源でどれくらい使えるか

「ほったらかし調理鍋」の代表商品、ホットクック。

ポータブル電源で稼働すれば停電時でもいつものメニューが作れ、ソーラーパネルで発電した電気を使えば節電にも繋がります。

そんな便利家電ホットクックがどれくらい使えるか実験してみました。

実験に使ったホットクックの詳細

365日我が家がフル稼働している、スイッチオンしたら後は「ほっとく」だけで料理ができる電気調理鍋です。

1.0Lの小型モデルも持っているのですが、今回は2.4Lの大型を使って実験しました。

実験結果＆考察

使用時間	使用充電量
1時間5分	24％
4時間30分	100％

調理時間が特に長い「おでんメニュー」を使ってみたところ、1時間5分で24％充電を使用する結果になりました。

ガッツリ1時間以上ホットクックを使ったのにまだ76％も充電が残っています…！

【実例】ベランダ発電した電気でホットクック調理している様子

ちなみに「炒め」「煮物を作る」「スープを作る」など他のメニューでも使用しましたが、消費電力に大きな差はありませんでした。

20分くらいの短い使用時間（＝約8％充電使用）で一気に数食分を調理すれば、停電時でも効率的に充電を使えそうです。

【食洗機】2000Whポータブル電源でどれくらい使えるか

我が家で毎日欠かさず稼働している食洗機。

停電時に使う事は稀かもしれませんが、もし停電が長期化した場合は使うケースも出てくるかもしれません。

どのくらい使えるか興味心もあり、実験してみました！

実験に使った食洗機の詳細

賃貸でも使えるタンク式の食洗機です。2～3人分くらいのコンパクトタイプ。

いつも30分のスピード洗浄コースを利用し、乾燥機能は弱いので使用せずに止めています。

実験結果＆考察

使用時間	使用充電量
30分	17％
2時間56分（＝5回分）	100％

30分のスピード洗浄コース、乾燥コースなしで使用したところ、1回で17％の充電を使用しました。

給水時・排水時は30Wほどの低消費電力でしたが、洗浄中は870W前後の高い数値を記録しています。

洗浄時と給水・排水時の様子　※タップorクリックで拡大できます

また乾燥コースをほんの少しだけ稼働してワット数を見てみると80Wほどでした。洗浄時に比べると格段に低いですね。

乾燥機能を使用している時の様子

ただ一般的な食洗機は乾燥機能の方が消費電力が高く、その分電気を食うと言われています。

もし停電時に食洗機を使うことがあれば、最低限の洗浄コースに設定し、乾燥機能は避けた方が良さそうです。

【ドライヤー】2000Whポータブル電源でどれくらい使えるか

電気に詳しくない方でも「ドライヤーは電気を食いそう」と簡単にイメージ出来ますよね。

想像通り、家電の中ではトップクラスに消費電力の高いドライヤー！どれくらい使えるか実験してみました。

実験に使ったドライヤーの詳細

よくCMで流れているパナソニックのヘアドライヤーで、2017年モデルの少し古いタイプです。

最新商品の消費電力も調べましたが、変わらず1200Wでした。

実験結果＆考察

使用時間	使用充電量
3分	3％
1時間40分	100％

おかっぱの娘を乾かす際に実験してみたところ、一番強いターボモード3分で3％の充電使用量でした。

秋口でまだ暖かい時期でこの結果でしたので、冬の時期であればもう少し使うのではないかと思います。

ドライヤー使用時の液晶画面

とはいえ家族全員でドライヤーを使用すればあっという間に充電がなくなってしまいます。

ポータブル電源で使う際にはできるだけ短時間にし、「低温モード」など省エネ設定で使用するのが良さそうです。

【小型ファンヒーター】2000Whポータブル電源でどれくらい使えるか

どこにでも簡単に持ち運びができ、簡単に暖が取れる小型ファンヒーター。

トイレや浴室などに置き、日常的に使用している人も多いのではないでしょうか。

熱風を出し充電を沢山使ってしまいそうですが、どのくらい使えるのでしょうか？

実際に使った小型ファンヒーターの詳細

強風、弱風、送風と3段階で設定できる小型ファンヒーターで、今回は弱（600W）で実験してみました。

エアコンよりも消費電力が低く、ダイレクトに身体を温められるので、停電時に活用したい暖房器具です。

実験結果＆考察

使用時間（600W）	使用充電量
10分	5％
3時間20分	100％

600Wの弱設定で使用した結果、10分で5％の充電使用量でした。

弱設定ではありますが、ファンヒーターの前に居ればとても暖かく、停電時でも充分な暖を取る事ができます。

液晶画面をウォッチしていたところ、稼働時は700W以上、安定してからは平均650Wで稼働していました。

【左】起動時【右】運転時 ※タップorクリックで拡大出来ます

【電気毛布】2000Whポータブル電源でどれくらい使えるか

くるっと羽織ればあっという間にポカポカ！電気毛布って便利ですよね。

消費電力が低く長時間使えるので、実はポータブル電源ととても相性がいいアイテムなんです。

停電時に大活躍する防寒アイテム電気毛布はどれくらい使えるのでしょうか？

実験に使った電気毛布の詳細

USBタイプの電気毛布です。ちなみにコンセントタイプの電気毛布は消費電力55Ｗほどです。

コンセントタイプに比べると熱量は劣るかもしれませんが、その分消費電力が低いためポータブル電源を長く使えます。

実験結果＆考察

使用時間（600W）	使用充電量
1時間20分	1％
133時間（＝5日13時間）	100％

平均して消費電力8Wで稼働し、充電1％で1時間20分も使えました。電気毛布だけであれば5日と13時間使える計算です。

なかなか充電1％が減らず、永遠に使ってられるのでは…？と思うほど長く使えました。

電気毛布を使っている時の様子

たったの8Wなのでどんな家電とも併用出来ますし、家族分の電気毛布を繋いでも相当使うことが出来るでしょう。

USBタイプであればACコンセントを確保し、他の家電に回せるのもポイントが高いですね。

2000Whポータブル電源で家電を使いこなすコツ！

せっかくの2000Wh大容量ポータブル電源。上手に使えば、より長く・快適に活用できます！

家電を使いこなすコツを説明します。

1. 消費電力高めの家電使用は控えめに

電子レンジや炊飯器、ドライヤーなど消費電力高めの家電を使うと充電が一気に減ってしまいます。

ご飯は炊かずにパックご飯を電子レンジでチンしたり、エアコンではなく電気毛布を使ったりと、消費電力がより低い家電を使う様に心がけましょう。

2. 「低温モード」や「省エネモード」を活用する

ファンヒーターやドライヤーであれば「低温モード」、冷蔵庫であれば「省エネモード」など、消費電力が低めの設定を活用しましょう。

「省エネ」「節電」と言われる使い方をすれば消費電力を抑えられ、結果的にポータブル電源で長く使うことが出来ます。

【例】冷蔵庫内に設定パネルがあります

停電時にポータブル電源で使う時だけでなく、日頃から省エネ対策をすれば節電にも繋がりますよ。

参考文献：東北電力「家電製品の上手な使い方」

3. アプリを活用し計画的に使う

最近のポータブル電源はどれもアプリに対応しています。充電を効果的に使うにはこのアプリ活用が欠かせません。

下記写真は家電使用時のJackeryアプリの様子です。

【実例】Jackeryアプリのようす

残りの充電量や、消費電力ワット数、あとどのくらい家電が使えるか推定時間が一目で分かります。

「意外と充電を食うから短めにしよう」など、アプリを使えばより計画的にポータブル電源の充電を使えるようになりますよ。

2000Whクラスでおすすめのポータブル電源4選

我が家愛用のJackery2000Newを含め、2000Whクラスで特にオススメしたいのがこの4商品です。

超高速充電、長寿命、大容量…それぞれに特徴があるので、是非下記レビュー記事を参考にしてみてください。

【おすすめ2000Wh】どの特徴がお好みですか？

• ストレスなしで備られる！高速充電モデル ▶ EcoFLow DELTA 2 Max
• 現行商品で最長！17年の長寿命モデル ▶ BLUETTI Elite 200 V2
• 拡張バッテリー併用で超・大容量モデル ▶ Jackery 2000Plus
• 2000Whで最も軽く・コンパクトなモデル ▶ Jackery 2000New

おすすめ2000Wh商品を比較して選びたい方は下記の比較記事をご覧ください。

>> 上記おすすめ商品のスペックを比較したい方はこちら

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まとめ：2000Whのポータブル電源があれば万全の停電対策ができる！

2000Whポータブル電源で冷蔵庫、炊飯器、電気ケトルなど停電時に使いたい家電をひととおり使ってみました。

想像以上に長時間使えたので、停電時でもかなり日常に近い暮らしが出来そうです。

もし今回の結果を見て「ここまでの機能は要らない」と感じたのであれば1,000Wh商品にしても良いでしょう。

このとき容量拡張機能があるモデルを選べば、いざという時2,000Whクラスにパワーアップもできるので安心です。

全国各地で一年中発生する可能性がある停電ですが、「電気の備え」は意外と見落としがちです。

南海トラフが現実になった際には、東日本大震災の時のような計画停電が実施される可能性も否定できません。

あなたにぴったりのポータブル電源を選んで、安心した生活をスタートさせてくださいね！

トップメーカーの最新セール情報はこちら

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参考文献：内閣府「家庭における地震時等の停電対策について」